2-6 資源の見積り
概要
活動リストの活動ごとに必要なメンバー,施設,サービス,インフラストラクチャ,ツールなどの資源を見積もって決定する。初期段階で資源の見積りの精度が低く,ステークホルダとの合意が困難な場合には,プロジェクトの進捗によって段階的な見積りで精度向上やステークホルダとの合意を図るようにする。この対応のために見積り手法を初期は簡易なものとし,段階的に精度の高い手法に変えていくことがある。次いで,各資源について適切な投入時期と投入量を決定し,資源計画を作成する。
- 引用
- 情報処理推進機構 「プロジェクトマネージャ試験(レベル4)シラバス- 情報処理技術者試験における知識・技能の細目 Ver.7.1(2023年12月25日掲載)
- https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/nq6ept00000014gb-att/syllabus_pm_ver7_1.pdf
資源の見積りに必要なこと
プロジェクトの計画において、資源の見積りを行うことは非常に重要です。資源の見積りに必要なことを以下にまとめます。資源の見積りは、プロジェクトの成功に直結するため、慎重に行うことが求められます。
1. プロジェクトの範囲と要件の明確化
- プロジェクトの目的、範囲、成果物を明確に定義します。
- 必要な機能や要件を詳細にリストアップし、優先順位を決めます。
2. タスクの分解
- プロジェクトを具体的なタスクやアクティビティに分解します。
- 各タスクの依存関係や順序を明確にします。
3. 資源の種類の特定
- 人的資源(チームメンバー、専門家)
- 物的資源(設備、材料、ツール)
- 財務資源(予算、費用)
- 時間資源(スケジュール、締め切り)
4. 各タスクの資源の見積り
- 各タスクに必要な資源の種類と量を見積もります。
- 過去のプロジェクトデータや専門家の意見を参考にします。
5. 資源のコスト見積り
- 各資源にかかるコストを見積もります。
- 市場価格やサプライヤーの見積もりを参考にします。
6. リスクの評価と対応策の計画
- 資源に関連するリスクを特定し、評価します。
- リスクに対する対応策や予備資源を計画に含めます。
7. スケジュールの作成
- 資源の使用スケジュールを作成し、タスクの開始・終了時期を明確にします。
- 資源の利用可能性を考慮し、スケジュールを調整します。
8. 資源の割り当てと管理
- 各タスクに適切な資源を割り当てます。
- 資源の利用状況を定期的にモニタリングし、必要に応じて調整します。
9. コミュニケーションと調整
- チーム内外でのコミュニケーションを円滑にし、資源の調整を行います。
- ステークホルダーとの定期的な報告やフィードバックを行います。
10. 文書化と報告
- 資源見積りに関する情報を詳細に文書化し、プロジェクト計画書に含めます。
- 進捗状況や資源の使用状況を定期的に報告します。