2-8 活動の順序付け
概要
プロジェクトの活動間の論理的な関係を特定し,活動順序を作成する。プロジェクト内の全ての活動は,ネットワーク図(作業工程図)を用いるなどして,クリティカルパスや適切な予備を決定できるように関係を明らかにする。活動は,現実的かつ達成可能なプロジェクトのスケジュールの作成のために,先行作業との適正な依存関係及び適正なリード,ラグ,制約,相互依存関係並びに外部との依存関係をもって論理的に順序付けする。
- 引用
- 情報処理推進機構 「プロジェクトマネージャ試験(レベル4)シラバス- 情報処理技術者試験における知識・技能の細目 Ver.7.1(2023年12月25日掲載)
- https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/nq6ept00000014gb-att/syllabus_pm_ver7_1.pdf
プロジェクトスケジュールネットワーク図
プロジェクトスケジュールネットワーク図には主に2つの種類があります。
プロジェクトのスケジュール作成やリソース管理などに使用され、プロジェクトの全体像を理解し、効果的に計画するために役立ちます。
アロー・ダイアグラム法 ADM (Arrow Diagramming Method)
- ADMは、アクティビティの依存関係を表現するための手法です。
- ADMは、プロジェクトネットワーク図(PND)の一種であり、活動をノード(円形や楕円形)で表現し、活動間の依存関係を矢印(フック)で表現します。
- 各矢印は、活動の開始から終了までの流れを示し、依存関係の種類に応じて、開始-終了(FS)、開始-開始(SS)、終了-終了(FF)、終了-開始(SF)などとなります。
- ADMを使用すると、プロジェクトの依存関係やクリティカルパスなどを視覚的に理解することができます。
プレシデンス・ダイアグラム法 PDM (Precedence Diagramming Method)
- PDMは、タスク間の直接的な依存関係を表現する方法です。
- PDMでは、活動をノード(ボックス)で表現し、活動間の依存関係は矢印で表現します。
- 各活動は、直前の活動が完了した後に開始することを示し、依存関係の種類は、開始-終了(FS)、開始-開始(SS)、終了-終了(FF)、終了-開始(SF)などがあります。
- PDMはADMよりも柔軟性があり、より複雑な依存関係を表現することができます。特に、部分的な依存関係や複雑な並行性を扱う際に有用です。