1. プロジェクト立ち上げ(3/5)~プロジェクト憲章の作成~

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1-3 プロジェクト憲章の作成

概要 (引用)

プロジェクト憲章は,プロジェクトの正式な承認,プロジェクトマネジメント業務を担うメンバーの任命,初期の要求事項,プロジェクトの創出する価値,目的及び目標,期待する成果物及びプロジェクトの経済面などについて示し,プロジェクトチームで共有するものである。
プロジェクトマネジメント業務を担うメンバーは,個別システム化計画の承認組織による承認を経て上層の管理者によって任命され,適切な責任と権限が明確にされる。
個別システム化計画を基に,ビジネスニーズ,プロジェクトで提供する価値,プロジェクトの背景と目的,プロジェクトで達成する目標,解決する問題,プロジェクトマネジメント業務を担うメンバー及びプロジェクトチームが果たすべき役割と任務,プロジェクト作業の管理やプロジェクトチーム運営の方針を明確にする。
また,プロジェクトの範囲,主要なステークホルダ,プロジェクトの制約と前提,概略のスケジュールと予算を明確にする。
プロジェクト憲章の作成におけるプロジェクトマネジメント業務を担うメンバーの役割は,プロジェクトを立ち上げる組織やプロジェクトの形態によって異なり,自律的なマネジメントを推進するために,プロジェクト憲章の作成に積極的に参加する場合がある。

200字要約

プロジェクト憲章は、プロジェクトの正式承認、メンバー任命、要求事項、目的、目標、成果物、経済面などを示し、チームで共有する文書である。プロジェクトマネジメント業務を担うメンバーは承認を経て任命され、責任と権限が明確化される。憲章ではプロジェクトの範囲やスケジュール、予算も定める。メンバーの役割は組織やプロジェクトの形態によって異なり、自律的なマネジメント推進のために憲章作成に積極的に関与することもある。

プロジェクト憲章とは

プロジェクト憲章は、プロジェクトの開始時に作成される重要な文書です。主にプロジェクトの目的、範囲、目標、リスク、関係者などに関する情報を含んでいます。以下は、プロジェクト憲章に含まれる一般的な要素です。プロジェクト憲章は、プロジェクトの成功を確保し、関係者間の理解を促進するために非常に重要です。これは、プロジェクトが進行するにつれて変更されることがありますが、開始時点での合意と方向性を提供します。

プロジェクト憲章の要素

No 要素 説明
1 プロジェクトの目的 プロジェクトが達成しようとする最終的な目標や成果物が記載されます。
2 プロジェクトの目標 プロジェクトのビジョンや目標を明確にします。プロジェクトが達成しようとする結果や成果物について述べます。
3 スコープ プロジェクトが対象とする範囲が明確に定義されます。何が含まれるか、何が含まれないかが明確になります。
4 利害関係者 プロジェクトに関与する関係者やステークホルダーについて記載します。それぞれの関係者の役割や期待、コミュニケーション方法が含まれます。
5 リソース プロジェクトに必要なリソース(人員、予算、設備など)が概説されます。
6 スケジュール プロジェクトのスケジュールやマイルストーンについて説明します。主要な作業パッケージやスケジュールの概要が含まれることが一般的です。
7 リスク プロジェクトが直面する可能性のあるリスクや問題について議論します。これには、リスクの特定、評価、対処方法が含まれます。
8 承認 プロジェクト憲章の承認プロセスを定義します。これは、関係者や上級管理者による承認が含まれます。