4-10 調達の運営管理
概要
プロジェクトの作業過程で,購入者と供給者との関係をマネジメントし,組織内のチームと外部調達メンバーが融和して期待する能力が発揮できるようする。
このプロセスでは,供給者のパフォーマンスの監視及びレビュー,定例進捗報告書の受理,並びに契約の種類,品質,遂行状況,適時性及び安全性を含むプロジェクトの全ての要求事項に適合させるための処置を行う。
供給者の契約の未履行に対して,双方協議の上,早期の問題解決に努める。
契約内容の変更が発生した場合には,変更内容を明確にした上で契約変更を行う。
プロジェクトの環境の急激な変化や不確かさの度合いが強い場合には,調達仕様書及び要求事項が変更に適応できるように契約内容に配慮が必要である。
これによって契約全体を変更することなく,迅速に変更に対応できる。
- 引用元
- 情報処理推進機構 「プロジェクトマネージャ試験(レベル4)シラバス- 情報処理技術者試験における知識・技能の細目 Ver.7.1(2023年12月25日掲載)
- https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/nq6ept00000014gb-att/syllabus_pm_ver7_1.pdf
200字要約
プロジェクトの調達管理では、購入者と供給者の関係を適切にマネジメントし、組織内外のメンバーが協力できる環境を整える。供給者のパフォーマンスを監視し、進捗報告を確認しながら契約条件を遵守させる。未履行が発生した場合は協議し早期解決を図る。契約変更時には内容を明確にし適切に対応する。環境変化が激しい場合、仕様や要求事項の柔軟な変更を可能にする契約設計が求められ、迅速な対応を実現する。
プロジェクトの調達の運営管理について
プロジェクトの調達管理は、購入者(プロジェクト側)と供給者(外部ベンダー)の関係を適切にマネジメントし、組織内チームと外部調達メンバーが円滑に協力できるようにするプロセスです。
1. 調達管理の目的
- 供給者のパフォーマンスを監視し、契約条件を満たしているかを確認する。
- 定期的な進捗報告を受け、契約遂行状況や品質、安全性などの要求事項を適合させる。
- 供給者の契約未履行に迅速に対応し、双方協議の上で問題を解決する。
- 必要に応じて契約変更を行い、環境の変化に適応する。
2. 調達管理のプロセス
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供給者のパフォーマンス監視
- 供給者の作業状況や品質、安全性、納期を定期的に確認し、評価する。
- 定例進捗報告書を受け取り、契約要件に適合しているかレビューする。
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問題解決と契約管理
- 供給者が契約を履行できない場合、早期に双方で協議し解決を図る。
- 遅延や品質問題が発生した際は、適切な是正措置を講じる。
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契約変更への対応
- 契約内容の変更が発生した場合、変更点を明確にし契約修正を行う。
- 不確実性が高い環境では、調達仕様や要求事項を柔軟に変更できる契約設計が求められる。
- 必要に応じて契約全体を変更することなく、迅速な対応が可能な仕組みを整える。
3. 調達管理の重要性
- プロジェクトの円滑な進行:供給者と適切に連携し、期待される成果を確実に得る。
- リスクの最小化:契約未履行や品質問題に迅速に対処し、プロジェクトへの影響を抑える。
- 柔軟な対応:環境の変化に適応し、契約の柔軟性を確保することで、迅速な調整を可能にする。
まとめ
プロジェクトの調達管理は、供給者との関係を適切に維持し、契約要件を満たすための監視・調整を行うプロセスです。契約の履行状況を継続的に確認し、問題が発生した場合は迅速に対処することで、プロジェクトの成功に貢献します。